関西大分県人会に来ちみちょくれ! ★☆★ 大分話し言葉 用語・用例辞典 ★☆★ 大野 秀臣 編 |
あいた!あいたよお! [感] [ 訳 ] しまった! [用例] あいた!定期を忘れっつしもうたがぇー [解説] しまった!定期を忘れてきてしまいましたよ | ||
あえる [自動 下二] [ 訳 ] (物、主として生り物などが)落ちる [用例] よんベン 大風ジ 銀杏ン実が 大けんこと あえっしもうち 臭おーて たまらんがなア [解説] 昨夜の強風で、 銀杏の実が 沢山落ちてしまい あたり一面臭くて 堪りません | ||
あおのき [形動] [ 訳 ] 仰向けに [用例] ほりゃみよソー!どおくるからあおのきにひっくりこけたじゃあねえか [解説] それごらんなさい!ふざけるから 仰向けに転んでしまったではありませんか | ||
あけえ [形] [ 訳 ] 赤い | ||
あげえ [形動] あげな(ん) [形] [ 訳 ] あんな あんなに [用例] あげな人(し)ンじょうは どうしち あげエあるかなア [解説] あの人達はどうしてあんなふう(態度、考え方)なのでしょうかねえ | ||
あげんこげん(あげえこげえ) [副] [ 訳 ] あっちこっち ああだったりこうだったり [用例] 意見が あげんこげん ふらつきよる [解説] 意見があっちに向いたりこっちに向いたりして定まらない | ||
あさま [ 訳 ] 朝方 朝の間 [用例] こんくれぇーは あさま仕事じゃあ [解説] このくらいの仕事は朝の間の(片付けてしまう)仕事ですよ | ||
あたる [他動 五] [ 訳 ] さわる 触れる [用例] ・あん人(し)は じきに体ンあっちこっちを あたるんでぇー いびしいでぇ ・それに あたるなェー くずるんと困るけんなぁ [解説] ・あの人は直ぐに人の体のあちこちを触るので気持ちが悪いですねえ ・それに触りなさんな 壊れると困りますからね | ||
あちい [形動] [ 訳 ] 暑い 熱い | ||
あっきい [形動] [ 訳 ] あそこに あちらに [用例] いの一番に あっきい 挨拶をしちょかんと つまらんで [解説] 何をおいても あそこに挨拶をしておかねば 駄目ですよ | ||
あっちあられん [形] [ 訳 ] めったにない(ほどめずらしい) [用例] ・ワールドカップはあっちあられん賑わいじゃった ・○○とこンAはあっちあられん孝行息子じゃあ [解説] ・ワールドカップは滅多に無いほどの賑わいだった ・○○さんのA君は滅多に居ないほどの孝行息子だ | ||
あめえ [形容] [ 訳 ] 甘い | ||
あらまし [形動] [ 訳 ] 大体の 大雑把で いい加減な [用例] ・あらまし準備が出来りゃあ出発するぞっ ・あん人ン意見は 何時も あらましじゃあ [解説] ・大体の準備が出来たら出発するぞっ ・あの人の意見は何時も具体性が無く、大雑把な意見が多い | ||
あんげ [副] [ 訳 ] あっちの方へ ( こっちの方は → こんげ ) | ||
いいくれぇ [形動] [ 訳 ] いい加減 [用例] いいくれぇにしちょかんと、終いには怒らるるぞっつ! [解説] いい加減にしないと終いには怒られるよ | ||
いかれん [形動] [ 訳 ] どうにもならない 行かれない [用例] ・腰ンねきが 痛おち ゴルフどころか 何んもかも いかれんでぇ― ・あげなおとろしいパーティにゃあ めんどしゅうて いかれん [解説] ・腰の辺りが痛くてゴルフどころか何もかもがどうにもならない ・あんな華々しいパーティには気恥ずかしくて行けない | ||
いけん [形動] [ 訳 ] いけない だめだ [用例] ・廊下を走ったら いけんでぇ ・もう十分にいただきました。こン上ン酒はいけんがなあ [解説] ・廊下を走ったら いけません ・もう十分に(ご馳走を)いただきました。この上の酒はとても入りません | ||
いさぎい [形] [ 訳 ] 元気が良い はきはきしている [用例] ・どン神輿(みこし)が一番いさぎいじゃろうかなあ ・A君なァ 教室ん中でん いさぎいなあ [解説] ・どの御神輿(おみこし)さんが一番威勢が良いでしょうかねえ ・A君は 教室の中でも はきはきと元気が良い |
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いちごんもねえ [形] [ 訳 ] 申し分の無い [用例] あん人(し)ン仕事振りは いちごんもねえ [解説] あの人のやった仕事は、申し分の無い完璧なものです (「一言も無い」の転嫁か) |
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いてえ[形動] [ 訳 ] 痛い |
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いのちき [ 訳 ] 生活 [用例] 物価ンじょおが高おち、今ン世の中 いちのきもやおーねぇ なぇ [解説] 物価ばかりが高く、今の御時世では 生活するのも大変ですねぇ |
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いびしい [形] [ 訳 ] 気持ちが悪い きたならしい [用例] ・蛞蝓(ナメクジ)やら げじげじやら あげな いびしい物が なしおるんじゃろうかなぁ ・金払いに いびしい男は つまらん [解説] ・ナメクジやゲジゲジのような、気持ちの悪い生き物がどうしてこの世に存在するのでしょうか ・金払いが 明快でない(しぶる)男は 駄目だ (見た目、感触で気持ちの悪い物は勿論であるが人の行動、考え方等についても使われる) |
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いらぶかす [他動 五] [ 訳 ] だます [用例] 最近の子は いらぶかすのも やおーねぇなぇ [解説] 近頃の子をだますのも 骨がおれますねぇ (子供だまし的なちょっとした遊び心のこもった だまし に対する表現) |
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いれくる [他動 五] [ 訳 ] ごまかす だます [用例] ・勘定を いれくる ・子供相手に いれくりすン事は ならんぞっ! [解説] ・計算をごまかす ・子供を相手にしての誤魔化しは駄目だぞっ! (いらぶかす よりもより悪意、害意のこもった だまし に対する表現) |
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いろせもねぇ [形] [ 訳 ] はっきりしない 定かでない [用例] ・○は最近態度がふてえが いろせもねえ者(もン)とでン付き合いよるンじゃあねえやろか ・いろせもねえ物(もン)のじょうを喰いよると腹痛(はらいた)をおこすぞっ [解説] ・○は最近横着な態度をするが、よからぬ者達とでも付き合って居るのではなかろうか ・訳の分からないゲテ物ばかりを食べていると今に腹痛を起こしますよ |
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いんぎゃあ いんげぇ いんねぇ [助動] [ 訳 ] いいえ 違います そうではありません [用例] いんげぇ よんべは 早ヨー寝ちょったでぇ [解説] いいえ 昨夜は早くから寝てましたよ |
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いんねんこうじょう [ 訳 ] 文句 苦情 [用例] 会議でいんねんこうじょうを 言う人(し)は決まっちょる [解説] 会議で苦情を言い出す者は何時も決まった人だ (「因縁口上」の転嫁か) |
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うしつる [他動 下二] [ 訳 ] 捨てる [用例] ・通りに物を うしつる者があるかっ! ・都会で住むにゃあ 田舎ン言葉もうしてンならん時もあったもんじゃあ [解説] ・往来に物を捨てるものがいるかっ! ・都会に出て生活していくには、方言も捨ててしまわなければならない時もあったものですよ |
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うたちい [形] [ 訳 ] きたない [用例] ・麻雀の最中 いれくりんじょうしよってうたちい奴じゃあ ・うたちい物には あたるなぇ [解説] ・あの人の麻雀は誤魔化し手が多く、きたない(こずるい)人です ・汚いものには触れなさんな |
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うっとう [ 訳 ] 私達 [用例] 団子汁は 別府生まれの うっとうがだいじこうじにしちょる郷土の味じゃあ [解説] 団子汁は私達別府生まれの者が大切にしている郷土の味です (団子汁は大分特有の幅広な手延べ麺を使い、里芋や人参等の野菜と一緒に煮込んだ味噌味の鍋料理) |
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うんぎゃあ [助動] うんげぇ [助動] うんにゃあ [助動] [ 訳 ]いいえ 違います そうではありません |
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ええらしい [形] [ 訳 ] かわいらしい [用例] 昔ンごたあねえ 近頃ン子は皆ええらしいのお [解説] 最近の子供たちは皆かわいらしい子ばかりだ |
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おうどう [形動] [ 訳 ] 横着な 礼儀の無い 無作法な [用例] 目上ン人(し)に おうどうなこつ すんなえ [解説] 目上の方に 横着な態度をとってはいけないよ |
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おおきに [ 訳 ] ありがとう (他地域でも同様な使い方をする→関西) |
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おおざ(だ)ましい [形] [ 訳 ] 大げさな [用例] ・ちょこっと あたったぐれえで おおざ(だ)ましい声をあぐるなっ ・初めてンヨーロッパ旅行ちゅうてン、そん格好はちぃーとおおざ(だ)ましいンじゃあねえかぇ [解説] ・ちょっと体が触れたくらいで大げさな声を出しなさんな ・初めてのヨーロッパ旅行とはいえ、その姿は少し大げさすぎはしませんか |
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おじい [形] [ 訳 ] 怖い おそろしい [用例] ・あっこん おいさんは すぐに やっしゃきるんで おじいなぇ ・乙原ン滝でん、ねきまで行きゃあ、音やら飛沫がかかっち、今にも龍が出そうじ おじいなあ [解説] ・あそこの小父さんはすぐにタンカを切る人で恐ろしいですね ・(別府のあの小さな)乙原の滝でも、側まで行くと水の音や、飛沫がかかって今にも龍が出てきそう で、恐ろしいですねぇ |
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おしょる [他動 五] [ 訳 ] 折る [用例] ・腹たち紛れに杖までおしょった ・盆裁ちゃあ好かんでぇ 木がおしょるるほど曲げちから 木がむげねえがエー [解説] ・腹たち紛れに持っていた杖まで折ってしまった ・盆栽は自分の趣味ではない 木が折れるほど曲げたりして、木がかわいそうですよ |
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おとろしい [形動] [ 訳 ] たいそうな [用例] 今日ン会合にゃあ おとろしい 賑わいじゃった [解説] 今日の会合は大層な出席者でおお賑わいだった |
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おらぶ [自動 五] [ 訳 ] 大声で叫ぶ 大声を上げる [用例] ・軽りーい者ほど おらびまわる ・由布院(で毎年行われる)「絶叫牛喰い大会」じゃあおらび声ン大きい者ほど賞品がいいんで [解説] ・人間の軽いものほど 大声を上げたがる ・(毎年秋に行われる)「由布院の絶叫牛喰い大会」では大声で叫ぶ人ほど良い賞品が貰える のですよ |
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おる [自動 五] [ 訳 ] 居る [用例] ・○○さーん おるかえ? ・焼き芋屋ンおいさんな きにょうまであん角におっちょったのに、今日はおらんでぇ [解説] ・○○さーん いらっしゃいますか? ・焼き芋屋の小父さんは昨日まであの角で商売していたのに、今日はいませんよ |
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おろいい [形] [ 訳 ] 意地が悪い 悪い [用例] ・おろいい人(し)は、目をみりゃあすぐ判る ・おろいい事ンじょう しよると 今に猫ン金玉にさるるぞっ [解説] ・意地悪な人は、目を見れば判る ・意地の悪い事ばかりしていると、そのうちきっとのけ者に(つまはじき)されてしまうぞっ! (猫の金玉→猫の睾丸は常に両股の外に挟み出されていることから、爪弾き、除者という別府 地方の比喩) |
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○○(動詞基本型)+ン+かエ(なあ なエ) [疑] [ 訳 ] ○○でしょうか? [用例] 明日もまたゴルフに行くンかエ? [解説] 明日もまたゴルフにゆくの? (行くンかエ・・・行くの? 行くンかなあ・・・行くのだろうか? 行くンかなエ・・・行くの?どうするの?) |
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かきあう [自動 五] [ 訳 ] 間合う [用例] しら真剣走っち、やっとこ かきおうたでぇ [解説] 一生懸命走って、やっと時間にまにあったよ |
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がさつく がさ児 [ 訳 ] がさがさと落ち着きの無い [用例] ・考え事ン最中じゃあ がさつくな! ・法事にゃあ がさ児は連れていけん [解説] ・考え事をしているので大人しくしておけ ・法事にはガサガサ動き回る子供は駄目だ |
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かたぐる [他動 五] [ 訳 ] 担ぐ [用例] そりゃあ かたぐるにゃあ ちいーと重てぇでえ [解説] その荷物は 担ぐには少々重たいですよ |
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かたづら [形動] [ 訳 ] もう一方の側 [用例] ・前んじょう向いち話しちょったら、かたつらん人(し)から怒られた ・国会中継を見ちょったら、審議ンかたつら眠りよるのもおっちょった [解説] ・前っばっかり向いてお話しをしていたら、側の人から文句が出た ・国会のテレビ中継を見ていたら、審議している一方で居眠りしている議員もいた |
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かたでに [副] [ 訳 ] ・・・ながら [用例] ・勉強ンかたでにラジオを聞いちから頭に入るもんか ・サラリーマンかたでに 百姓はでけん [解説] ・勉強しながらラジオを聞いていては勉強が頭に入る筈が無い ・サラリーマンを続けながら農業はできない |
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かたる [他動 五] [ 訳 ] 加わる 一緒になる [用例] わしも かたらしちょくれ [解説] 私も仲間に入れて下さい |
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かてえ [形動] [ 訳 ] 固い |
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かてる [他動 下一] [ 訳 ] 加える 仲間に入れる [用例] あン転校生もかてちゃろうや [解説] あの転校してきた生徒も仲間に入れようよ |
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がな [形動] [ 訳 ] (値打ちや価値が)匹敵する [用例] 小さん師匠の芸は木戸銭がなン もんじゃった [解説] 小さん師匠の芸は十分入場料に見合う素晴らしい出来だった |
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かやる [自動 五] [ 訳 ] 倒れる [用例] ・大風が吹きよったんで、家が かやれっしもうた ・株で大けな損をしち 家がかやれっしもうて 社長さんまでかやれた [解説] ・大風が吹いたので、家が倒壊してしまった ・株で大損をして店が倒産、おまけに社長まで倒れてしまった |
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かれぇ [形] [ 訳 ] 辛い [用例] 「稚加栄」ン明太子はかれぇ けんどほかのに比べ上品な味がする [解説] (博多の)稚加栄産の明太子は辛いけれどよそに比べ上品な辛さである |
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かんまん [助動] [ 訳 ] かまわない [用例] ・今からは無礼講で かんまんでぇ ・なんば服装にかんまん人じゃあちゅうても夏に袷は暑かろうに [解説] ・今から無礼講で構わないよ ・いくら服装に無頓着とは言え、夏に袷(あわせ)を着るとは 暑いでしょう |
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きしゃねえ きっちゃねえ [形] [ 訳 ] きたない 下品な [用例] ・スパゲティをズルズル音を立てちから・・・、きしゃねえ食べ方をするなっ! ・子供をいらぶかしち喜んじょるちゃあ 何ンちきっちゃねえ奴じゃろうか [解説] ・スパゲティをズルズル音を立てて食べるとは・・・、汚い(品の無い)食べ方をしなさんな ・子供を騙して喜んでいるなんて何て汚い(心の)人なんでしょうか |
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ぎゅうらし [形動] [ 訳 ] 大げさな 仰々しい [用例] ・ひっくりこけたぐれぇで ぎゅうらしう泣くなっ ・内々ン宴会じゃあ タキシードはちぃーとぎゅうらしいんじゃあねえかぇ? [解説] ・転んだくらいで大げさに泣くなっ! ・内輪の宴会にタキシードを着てくるのはちょっと仰々しくはないですか? |
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○○きらん [助動] [ 訳 ] ○○することが出来ない [用例] ・夜中は おじゅうて 便所に 行っきらん ・むげのうて 顔を見きらん [解説] ・夜中は怖くて便所には行けない ・かわいそうで(まともに)顔を見れない |
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きんぴら [ 訳 ] 短気者 短気な行動 [用例] ・ちいせえ者にきんぴらが多いンはなしじゃろか ・飲むと直ぐに きんぴら起こすような きんぴらは もう呼ばんにかぎるなエ [解説] ・小さな人にかぎって短気な人が多いのはどうしてでしょうかねえ ・お酒を飲むと腹を立てたり暴れたりする短気者は、これからお呼びしないにかぎりますねえ |
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くされ [形] [ 訳 ] 意地悪な [用例] ・あン兄弟は皆 くされんじょうをする ・くされはくされン目をしちょる [解説] ・あそこの兄弟は揃って意地悪ばかりする ・意地悪する人は意地の悪い目をしている |
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くじ [ 訳 ] もんく 不平 [用例] ・あん人は、くじのデパートじゃあ ・くじゅうンじょう言いよるから 見ちみい 誰も寄りつかんじゃろうが [解説] ・あの人はデパートの品数ほどの不平がある ・文句ばっかり言っているから ほれご覧なさい 誰も側に近づかないでしょう |
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くずぬく [自動 五] [ 訳 ] うつむく [用例] 人がこげえ真剣に話しちょるのに、くずぬいてンじょうおるが、まさか眼むっちょるンじゃあねえじゃろう なあ [解説] 私がこんなに熱意を込めてお話ししているのにうつむいてばかりいるが、まさか居眠りをしているの ではないでしょうね |
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くぜ [ 訳 ] 屑 余り物 [用例] ・煎餅焼き損のうて くぜを出した ・遊んでンじょうおると、くぜのごつなるぞっ [解説] ・煎餅焼きに失敗して くずを出してしまった ・遊んでばかりいると駄目人間になるぞ |
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くせえ [形動] [ 訳 ] 臭い |
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ぐつ [ 訳 ] 具合 状態 [用例] ホースん ぐつ が悪うて 中途で水が漏れちょる [解説] ホースの具合が悪くて 途中で水が漏れている |
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ぐつにゅう [ 訳 ] ぐず 煮え切らない人 決断力のない人 [用例] ぐつにゅうンじょうが!何ンも決めきらん [解説] ぐずばっかりで!何も決めることが出来ない |
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くゆ(え)る [自動 下二] [ 訳 ] 崩れる 潰れる 壊れる [用例] 大雨ンせいじ 崖が くゆれっしもうた [解説] 大雨が降った所為で崖が崩れ落ちてしまった |
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くりい [形] [ 訳 ] 黒い |
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○○くりい [助動] [ 訳 ] ○○(をして)下さい [用例] 背中が痒いが ちょっと見ちくりい [解説] 背中が痒いのですが ちょっと見て下さい (○○ちょくれは丁寧語) |
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くりごと [ 訳 ] (何時も繰り返す)愚痴 不平 [用例] そげエくりごとンじょう言いよると、年寄りに間違えらるんぞ [解説] そんなに愚痴ばっかりこぼしていると周りの人から年寄りに見られますよ |
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けぇつまらん [形] [ 訳 ] 全然駄目な [用例] ・あん犬は いっちょん吠えんで けぇつまらん奴じゃあ ・暇が出来てン趣味ン一つもなけらにゃあ一日がけぇつまらんでエ [解説] ・あの犬はちっとも吠えないので 全然駄目な犬だ ・いくら暇が出来ても趣味の一つもないと、毎日がつまらないですよ |
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げさきい [形] [ 訳 ] 下品な 品性の無い [用例] ・くちゃくちゃ音を立てちからげさきい喰いかたをすんなっ! ・げさきい者ンにゃあ 何がげさきいことかがとんと判っちゃあおらん [解説] ・音を立てて食べるような品の無い(下品な)食べ方はやめなさい! ・品性のない人にとっては、何が下品なことすら全然判っていない |
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けたくる [他動 五] [ 訳 ] 蹴る 蹴飛ばす [用例] 昼寝しちょる猫を けたくっちから どげぇすんつもりじゃろうか?(しらん) [解説] 気持ち好さそうに昼寝をしている猫を蹴ったりしていったい何のつもりだろうか? |
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けんたい [副] [ 訳 ] 勝手に (自分の)思いどうりに [用例] ・けんたいに 人のパソコンを使わんじょくれ ・けんたいに金をつかいよると、今に泣くごとなろうぜ [解説] ・勝手に私のパソコンを使わないで下さい ・思いのまま(無計画)に無駄遣いをしていると、そのうち泣くような事になりますよ |
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○○けん [接] [ 訳 ] ○○ので ○○だから [用例] ・遅れち行くけん 始めちょっちょくれ(ちょっちくりぃ) ・そん傘はわしのじゃあけん、返しちょくれ [解説] ・時間に遅れて行きますので、どうか先に始めておいて下さい (始めちょくれ→始めて下さい 始めちょっちょくれ→始めておいて下さい) ・その傘は私の物ですから、返して下ださい |
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けんど [接] [ 訳 ] けれども [用例] 遅れて行くけんど 待っちょち(ょ)くれ [解説] 時間に遅れますけれど、どうか待ってて下さい |
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こかす [他動 五] [ 訳 ] 倒す [用例] 満員電車じ せりこかされっしもうた [解説] 満員電車で押し倒されてしまった |
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こげぇー [副] [ 訳 ] こんなに このくらい [用例] 釣り落とした鯛は こげぇーあったでぇ [解説] 釣り落としてしまった鯛はこのくらいあったよ |
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こさえる [他動 下二] [ 訳 ] 作る 造る [用例] 浜脇ン 見立て細工は ようもまあ あげなもんでこさえるこっちゃあ [解説] 浜脇地区に伝わる(伝統行事の)見立て細工では、あんな材料でよくもまあ上手に作ることですねえ (別府浜脇地区では夏の終わりに、薬師様のお祭りとして、各家が自分の商売道具を用いて 何等かの造形を造り(見立て)見物人に披露する行事がある。 旅館・・・皿や茶碗端を使った筏流し 荒物屋・・・束子(たわし)や箒(ほうき)を使った動物 etc.) |
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こさぐ [他動 五] [ 訳 ] こする [用例] 誰が鍋ん墨をこげぇーこさぎ落せち 言うたか [解説] 鍋の墨をこんなに(こすって)落としてしまえと誰が指示したの (薪で煮炊きをしていた頃は、鍋墨はある程度付けていた方が熱効率が良かった) |
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こしきい [形] [ 訳 ] ずるい [用例] 何人もおりゃあ 中にゃあこしきい人もおろうぜ [解説] 何人もの人が居れば中にはずるい人もいるだろう |
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ごづむ [他動 五] [ 訳 ] 重ねて積み上げる [用例] 藁をこづむと 中ん物ん(もん)が濡れん [解説] 藁束を積み上げると内部の藁は濡れない (こうして作った物を こづみという) |
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ごたる [助動] [ 訳 ] ・・・のようだ [用例] むこーん方は 雨のごたるで [解説] 向こうの方は 雨が降っているようですよ |
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○○こっちゃあ [助動] [ 訳 ] ○○ですねえ [用例] 宝籤が当たったちゃあ 目出てぇーこっちゃあ [解説] 宝籤が当たったとは お目出度いことですねえ |
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こんげえ [副] [ 訳 ] こっちへ こちらのほうへ [用例] 遠慮はいらんで そげえ しねっとしちょかんで こんげえ 来ンかぇ [解説] 遠慮は無しで、そんなに大人しく引っ込んでいないで こちらのほうへどうぞ来て下さい |
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こんめい [形] [ 訳 ] ちいさい [用例] こんめい者を相手に こしきい事をするな [解説] 小さな子供相手に、ずるい事をしなさんな |
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さかしい [形] [ 訳 ] 元気な [用例] ○○さんとこん婆ぁーちゃんな さかしいなぁ [解説] ○○さんの家のお婆さんは元気ですねえ |
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さかとんぼり [形動] [ 訳 ] さかさまに [用例] 土俵ン下まで さかとんぼりに落ちちしもうた [解説] 土俵の下まで逆さまに落ちてしまった |
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さじい [形] [ 訳 ] すばしっこい [用例] 高崎山ン猿でん さじいのとそうでんねえのとがおるらしいでぇ [解説] 高崎山の猿の中には、すばしっこいのとそうでもないのとがいるようだ |
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さでつく [他動 五] [ 訳 ] まとわり着く [用例] 妙な 霊にさでつかれっしもうて 往生したでえ [解説] 妙な霊に乗り移られて、大変困ったですよ |
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さびい さみい [形動] [ 訳 ] 寒い |
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ざまあねえ [形] [ 訳 ] 大変な はなはだしい [用例] 酒に酔っちからしくじるちゃあ ざまあねえこっちゃあ [解説] 酔っ払って失敗するなんて、大変な事だ |
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しかぶる [自動 五] [ 訳 ] 粗相をする 失敗をする [用例] 赤子が考え込みよるぞ!しかぶりよんのじゃあねえか [解説] 赤ん坊がじっと考え込むようにしだした粗相をしようとしているのではないかな |
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しこ [ 訳 ] 支度 準備 [用例] 蠅取り蜘蛛ン奴たぁ しこンじょうでひとっつん取らん [解説] 蠅取り蜘蛛は蝿を取る支度(構え)ばかりで一向に蝿に飛び掛からない |
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しこる [他動 五] [ 訳 ] (植物などが)勢い良く生える [用例] 雑草ンじょうがしこっちょんのを見よ! [解説] 見てみなさい!雑草ばかりが勢いよく育っていること |
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しちくじい [形] [ 訳 ] くどい しつこい [用例] そげぇ しちくじいと 嫌わるんぞ [解説] そんなにくどいと 今に嫌われるぞ |
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しちょけ [助動] [ 訳 ] ・・・しておけ [用例] 猫がうろつきよるんで魚を見ちょけ [解説] 猫がうろついているようだから魚を見張っておけ |
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しちょる [助動] [ 訳 ] ・・・している [用例] いま見ちょるところじゃあ [解説] 今見ているところですよ |
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しねぇーと [副] [ 訳 ] (陰気に)うじうじと [用例] 人ン後ろじしねぇーとしちょかんで 前に出ちきて話にかたれ [解説] 後ろの方でうじうじしてないで、前に出てきてお話しの論の中に入りなさい |
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じゃあじゃあ [ 訳 ] そうだそうだ [用例] じゃあじゃあ そンとおりじゃあ あんたン意見にゃあいちごんもねえ [解説] そうだその通りだ君の意見は全く申し分ない |
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しゃあしい [形] [ 訳 ] うるさい(気に障る) [用例] ・テレビん声がしゃあしいで電話が聞こえん ・ちぃーと晩酌が過ぎたぐれーでしゃあしい事をいうな [解説] ・テレビの音がうるさくて電話が聞こえない ・ちょっと晩酌を過ごしたくらいでやかましい事を言うな |
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しゃぐ [他動 五] [ 訳 ] つぶす [用例] 缶ビール踏みしゃぐ [解説] 缶ビールの缶を踏んでつぶす (しゃぎ麦→圧し麦) |
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しゃっち [副] [ 訳 ] 無理矢理に しゃにむに [用例] ・歌は下手じゃあちゅうにい、しゃっち歌たわせんでもよかうもん ・焼きソバにゃあソースがぴったりじゃあちゅうにい、しゃっちマヨネーズをかくるこって牛がおるンでえ [解説] ・歌は下手と言ってるのに、無理に歌わせなくてもいいと思うのですが ・焼きソバにはソースが一番あうと言ってるのにどうしてもマヨネーズを掛ける強情者もいる (こって牛→強情者のたとえ) |
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○○(動詞)じゃろう [助動] [ 訳 ] ○○するのでしょう そうでしょう [用例] 「今日のコンペでン また甲さんが優勝するンじゃろうなぁ」 「じゃろうでぇ あん人(し)は ほうらよう練習しよるけんなあ」 [解説] 「今日のコンペでもまた甲さんが優勝するのでしょうねえ」 「そうでしょうよ あの人はほんとに良く練習していますからねえ」 |
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○○ンじょう [副] [ 訳 ] ○○ばっかり [用例] ・肉ンじょう食べんで野菜も食わんといけんでえ ・「あん人はこっちんじょう見よるが、私に気でんあるんじゃろうかなあ」 「うんにゃあ あん人は 斜視じゃあ」 「・・・」 [解説] ・肉ばっかり食べないで野菜も食べないとだめだ」 ・「あの人はこっちばっかり見ているが、私に気でもあるんでしょうかねえ」 「いいえあの人は斜視なのです」 「・・・」 |
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じょうしき [ 訳 ] 強情な 意固地な 理屈 杓子定規な [用例] じょうしきンじょう言いよると嫌わるんぞっ [解説] 強情なことばかり言ってると嫌われるぞっ |
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しょしょろしい [形] [ 訳 ] こうるさい 煩雑な [用例] ・人ン尻をついち廻っち、しょしょろしい事ンじょうを言うなっ! ・年金を貰うどちにゃあ、しょしょろしい書類を書かんならんでエ [解説] ・私の後ろをついて廻って、煩い事をいいなさんな!(ついて廻る事も含めて しょしょろしい) ・年金を貰うためには、煩雑な書類を書かなければなりませんねえ |
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しらあっーと [副] [ 訳 ] 知らん顔をして しれっとして [用例] ・人ン足を踏んじしらあっーとしちょるな! ・しらあっーと人をいらぶかすことの出来るおじい人じゃあ [解説] ・人の足を踏んで黙って平気な顔をするな! ・平気な顔をして人を騙す事の出来る怖い人だ |
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しらしんけん [ 訳 ] 一生懸命 [用例] しらしんけんになっちょる時ン顔は一言もねえ [解説] (人間誰しも)一生懸命になっている時の顔は申し分の無い良い顔だ |
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しりい [形] [ 訳 ] 白い |
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じりい [形] [ 訳 ] ゆるんでいる ぬかるんでいる [用例] ・あん道ぁ 雨が降っちから じりいで たまらん ・こん天婦羅ン衣は じりいでぇ [解説] ・あの道は雨が降るとぬかるんでたまりません ・この天婦羅の衣はちょっと緩いですよ |
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すいい [形] [ 訳 ] 酸っぱい [用例] あっこン蜜柑(みかん)にゃあ口がひン曲がるほどすいい [解説] あの家の蜜柑(みかん)は口が曲がるほど酢っぱい |
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ずうしん [ 訳 ] 怠け者 怠ける [用例] ・体がなんぼ大きゅうてンずうしん者はつまらん ・二親ともほうらめな人(し)じゃのに、子供はなしあげなずうしんのじょうじゃろうかな [解説] ・いくら体が立派でも怠け者はだめだ ・両親とも揃って働き者なのに、子供たちは皆どうしてあんな怠け者なのか |
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すえ(ゆ)る [自動 下一] [ 訳 ] 腐る(腐って酸っぱくなる) [用例] こンやせうまは もうすえちょるごたる [解説] このやせうまはもう腐っているようだ (やせうまは大分郷土料理の独特な緬に黄な粉砂糖をまぶしたもの お盆の精進料理の一つ。 緬を野菜で煮込むと団子汁になる) |
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すかん [形] [ 訳 ] 好ましくない 嫌い [用例] 明日はゴルフちゅうにい雨らしいで すかんなー [解説] 明日はゴルフなのに雨の予報で、うまくないなー (嫌ア〜ダ 的ニュアンスでも使われる) |
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すったり [副] [ 訳 ] さっぱり(だめ) [用例] 雨ンせいじ 今日ンゴルフはすったりじゃった [解説] 雨の所為で今日のゴルフはさっぱりでした |
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ずつねえ [形] [ 訳 ] なさけない [用例] ・雨が降ってン百が切れんちゃあ ずつねえのおー ・「兄ちゃんなアー 三十五才でまだブラブラかえ!そりゃあ ずつねえことじゃあなあ」 [解説] ・雨が降ったとは言え百が切れないようなゴルフでは、情けないねえ ・(お宅の)御兄ちゃんは三十五才で未だブラブラと独身貴族ですか。それは頭の痛い事ですね |
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すもつくれん [形] [ 訳 ] つまらない たわごと [用例] いい歳をしち なしあげな すもつくれんじょうを ふれちまわるんじゃろうかなぁ [解説] 分別盛りなのにどうしてあんな役にも立たないつまらない事ばかりを言って歩くのでしょうかねえ |
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すらごつ [ 訳 ] 空ごと 虚言 [用例] あンおいさんの話は面白りいけんど、まさかまことン事じゃアあるめい。すらごつじゃろう [解説] あの小父さんの話は面白いがまさか事実ではない、空言であろう |
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すらとぼけ [ 訳 ] 空とぼけ [用例] 犬でン時にゃあ すらとぼけを しよる [解説] 犬でも時には空とぼけをする事がある |
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ずる [自動 五] [ 訳 ] (座ったまま)ちょっと動く [用例] ちょっとずっちょくれ もう一人座わるけん [解説] ちょっと動いて下さい もう一人座ろうとしていますので (大勢で座る座敷とか、駅・電車の椅子での際、立ち上がって異動するほどの事ではなく、 いざりよりに動く動作のこと) |
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せがう [他動 五] [ 訳 ] いじめる からかう [用例] そげぇーせがいよんとセクハラで訴えられぞ [解説] そんなに苛めているとセクハラで訴えられるぞ |
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せからしい せせかましい [形] [ 訳 ] うるさい |
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せく [他動 五] [ 訳 ] 急ぐ [用例] そげえせきよるとひっくりこけるぞっ [解説] そんなに急いでいると転ぶぞっ |
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せせくる [他動 五] [ 訳 ] つつく いじくる [用例] 親鳥が卵をせせくりまわすうちに殻が破れち雛が生まれた [解説] 親鳥が卵をつつくうちに殻がやぶれてひな鳥が生まれてきた |
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せっつく [他動 五] [ 訳 ] せつく [用例] そげエやかましうせっつかんでも 約束は守るわい [解説] そんなに煩くせつかなくも約束は守りますよ |
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せめえー せーんめえ 形 [形] [ 訳 ] 狭い [用例] ・京都ン家は、間ロがせめえ ・「額ンせめえ人は器量が小せエち言うが 俺のンは 広りーでエ」 「何ーに お前エーのは 禿げちょるんじゃあ」 [解説] ・京都の家は間口がせまい ・「額の狭い人は器量が小さいと言うが私は広い」 「何ーに 君のは額が広いのではなく禿げているから広く見えるのだ」 |
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せる [他動 五] [ 訳 ] 押す 競る [用例] ・そげえせるなえ 後ろにゃあ子供がおるんでえ ・そん関鯖はうちが競り落としたもんじゃあ [解説] ・そんなに押すなよ 後ろには子供もいるんですよ ・その関鯖は私の店が競り落とした物です |
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せわしい [形] [ 訳 ] うるさい やかましい いそがしい [用例] ・せわしいがさごじゃあのお ちったあじっとしちょけ ・こんせわしい時に、せわしい事言い出すな! [解説] ・煩い、落ち着きの無い子どもだなあ 少しはじっとしておきなさい! ・この忙しい時に、ややこしい事を言い出すな! |
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ぞ(ど)おくる [自動 五] [ 訳 ] ふざける [用例] ぞおくりんじょう言いよると、人に馬鹿(ばけー)さるる [解説] ふざけてばかりいると、人に馬鹿にされる |
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そげえ [副] [ 訳 ] そんなに [用例] ちいっとぞおくっただけじゃあに、そげえ怒らんでンよかろうがえ [解説] ちょっとふざけただけなのに、そんなに怒らなくてもいいのに・・・ |
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そげな(ん) [形] [ 訳 ] そんな |
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そずる [他動 下一] [ 訳 ] いためる 損ずる [用例] 荒々しゅうあたると、本をそずる [解説] 乱暴に扱うと、本をいためる |
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だいい だりい [形動] [ 訳 ] 疲れた 大儀な 草臥れた [用例] こん歳でツーラウンド廻るとどこもかしこもだりいで、たまらんがえー [解説] この歳でゴルフをツーラウンドも廻ると、体の何処もここも疲れていけません |
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だいじこうじ [形動] [ 訳 ] 大切に 大事に [用例] だいじこうじにしちょった松ン枝を折られっしもうた [解説] 大事にして育てていた松の木の枝を折られてしまった |
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たいらく [ 訳 ] (出来もしない)ホラ話 [用例] たいらくンじょう言いよると そげエさするぞっ [解説] 自慢話ばかりしていると、それをやらせるぞ |
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○○たくじる [助動] [ 訳 ] 激しく○○をする ○○に没頭する [用例] ・白粉やら紅やら 塗りたくじっちょっても 土台が元ンまんまじゃあ変わり映えはせんのお ・家じゃあ中々高けぇ本は買えんじゃったから図書館で読みたくじっちょった [解説] ・白粉や紅で飾り立てても、顔形が元のままでは変おり映えがしないねえ ・高価な本は中々買えなかったので、専ら図書館で読み耽っていた |
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だった [ 訳 ] 疲れた (だる の過去形) |
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たまがる [自動 五] [ 訳 ] 吃驚する 驚く [用例] 暗闇ン中から突然黒牛ン奴がヌーと出ちきち、ほおーらたまがったでえ [解説] 暗闇の中から突然黒牛がヌーとでてきたのには 本当に吃驚しましたよ |
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だらしい [形] [ 訳 ] しまりのない きっちりしてない [用例] 近頃ン若ケー者は何ちゅう だらしい格好ンじょうしよるんじゃろうか [解説] 最近の若者は何と言う締まりの無い服装をしていることであろうか |
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だりい [形] [ 訳 ] つかれた だるい [用例] ・こげエだりいのは 風邪ン所為じゃろうか? ・あン先生ン話はいっつもだりい話じ聞きとうもねえなエ [解説] ・こんなにだるく感じるのは風邪の所為だろうか? ・あの先生のお話しはちっとも面白くなく疲れるので聞きたくないですよねえ |
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ちいと ちいとんづつ [形動] [ 訳 ] すこし 少しづつ [用例] ・こん団子汁は ちいと 辛れごたるでぇ ・もう六十じゃあ ちいとんづつ 耳も遠うなってン おかしゅうは ねえでなあ [解説] ・この団子汁は少し塩辛いようだ ・もう六十才では 少しづつ耳が遠くなっても 不思議はないですよ |
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ちいまわす [他動 五] [ 訳 ] 叩く(叩きまわす) [用例] 横道な奴は ちいまわさんと ようならん [解説] 横着な人間は 叩かないと 更生しない |
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ちぎる [他動 五] [ 訳 ] (実などを)木からもぎ取る [用例] 熟れた物から ちぎっちょくれ [解説] 良く熟したものから もいで下さい |
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ちっつらかす [他動 五] [ 訳 ] (酷く)散らかして [用例] ちっつらかしたンを 今すぐ片付けろ [解説] 散らかした物を今すぐに片付けなさい |
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ちゃあ まあ [感] [ 訳 ] あれっ まあ! (感嘆語) [用例] ちゃあ まあ! 籤に当たったがえー どげえしようかしらん [解説] あれまあ!籤に当たったなんて どうしましょう (感心するような事態に遭遇した時、初めに使う) |
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○○ちゃる [助動] [ 訳 ] ○○(動詞)(をして)あげる [用例] 忙しかろうけン 俺がやっちょっちゃる [解説] 忙しいでしょうから私の方でやっておいてあげます |
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○○ちょく [助動] [ 訳 ] ○○(動詞)を しておく [用例] 助かるけン そおしちょくれ [解説] 助かります そうして下さい |
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○○ちょる [助動] [ 訳 ] ○○(動詞)を している [用例] こっちんじょう見ちょる人(し)は、ありゃあ誰かえ? [解説] こちらばかり見ているあの人は誰ですか? (助動詞ちゃる、ちょく、ちょるを他の動詞に連接させて話す用法は大分言葉の代表的なもの。 動詞に自在に連接して、その場の状況に即した言い回しをするのが特徴。全て五段に活用変化する) |
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ちゅうかん [ 訳 ] (人に目立つように)ふざけ、はしゃぎまわる [用例] ちゅうかん張りは、廊下に立っちょけ [解説] ふざけ回る生徒は、廊下に立っておきなさい (人前で粋がってわざとはしゃぎ回る動作をいう) |
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ちゅうろくてん [形動] [ 訳 ] あっという間に いっぺんに [用例] 仕事が終わると、ちゅうろくてんに出ち行くが 一体何処に行くんじゃろうかなあ [解説] 終業と同時にあっという間にいなくなるが あの人は一体何処に行くのでしょうかねえ |
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つえる [自 下二] [ 訳 ] 潰れる [用例] ・足ン豆が つえっしもうた ・蜘蛛ン卵がつえちから、こんめえ蜘蛛ン子がうじゃうじゃ這いだしち 手におえんでえ [解説] ・足に出来ていた豆が潰れてしまった ・蜘蛛の卵が破れると小さな無数の蜘蛛の子が這い出してくるので、始末におえないですよ |
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つぐ [他動 五] [ 訳 ] (容器に)よそおう [用例] つっからつぎに つぐと酔うぞ [解説] (お酒を)次々にお酌すると 酔いますよ |
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つくじる つくじりまわす [他 五] [ 訳 ] つつきまわす [用例] 藪をつくじりよんと、蛇が出ちくるどっ [解説] 藪を突つきまわすと 蛇が出てくるぞっ |
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つくだむ [自 五] [ 訳 ] (一人で) 座り込む [用例] あん人(し)はよっぽどだるかったんじゃろ 木のねきに つくだんじょる [解説] あの人は余程草臥れていたのでしょう、木の側に座り込んでいる |
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つくねんと [形動] [ 訳 ] 寂しそうに ぼんやりと [用例] そげえ つくねんとしちょかんで、偶にゃあクラス会にでん 顔を出さんかえ [解説] そんなに一人でぼんやりしていないで、偶にはクラス会に 顔を出してはどうですか |
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つくりたてる [自 下二] [ 訳 ] 画策する [用例] あん人(し)は つくりたてが好きじゃあ [解説] あの人は色々画策するのが好きな人だ |
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つっかえ [ 訳 ] 支え 援助(者) [用例] 大人になったら、つっかえはねえと思え [解説] 成人したら援助してくれる人は居ないと思え |
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つっこかす [他動 五] [ 訳 ] 押し倒す [用例] 徒競争でつっこかされた [解説] 百メートル走で押し倒されてしまった |
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つなで(に) [副] [ 訳 ] ついでに [用例] ・役所ン用ンつなでに寄っち見たが、さかしゅう しちょったかえ ・なにえ そいじゃあ わしゃあ つなでン客かえ そんなんなら 食うだけ喰うちから 帰ろうかしらん [解説] ・役場の用事のついでに立ち寄ってみましたが、元気にしていましたか ・何ですって!それでは私は(誰かの)ついでに呼ばれた客のようなものですねえ それなら戴くだけ 戴いたら帰ってしまいたい気分ですねえ |
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つまらん [形] [ 訳 ] だめな [用例] ・つまらん奴ちゃあのお! ・人ン言うことんじょう聞いちょってん つまらん [解説] ・駄目な男だなあ! ・人の話しばかりを聞いて(鵜呑みにして)いてはだめだ |
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つむくじる [他動 五] [ 訳 ] (指先で)摘み回す 捻る [用例] 色が黒ーい(くりい)けん つむくじられてん痕がつかん [解説] 肌の色が黒いので、抓(つね)られても痕が残らない |
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てえげに [副] [ 訳 ] そのあたりで いい加減に [用例] どおくるのも てえげにしちょれよっ! [解説] ふざけるのも いいかげんにしなさいよっ! |
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てご [ 訳 ] 手伝い [用例] こん歳でん てごぐれぇにゃあなるじゃろう [解説] 歳はとったが、手伝いくらいは出来るでしょう |
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てはつかん [形] [ 訳 ] どうにもならない お手上げだ [用例] ・誰かぇ あん人(し)にしゃべらしたのは あれが話し出しちから 手はつかん事なるでエ ・あん人(し)が酔うちから てはつかんでぇ [解説] ・誰ですかあの人にしゃべらしたのは あの人が話し出したら 誰も止められないですよ ・あの人が酔っ払うと、どうにもならないね |
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でべそ [ 訳 ] 外出好きの 出しゃばりな [用例] うちン嬶ちゃんな でべそじ 休みにゃどっかこっか行っちょる [解説] 家の家内は外出好きで、休みの日にはあちこち出かけている |
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どうくる [自動 五] [ 訳 ] ふざける [用例] 「ぞおくる」に同じ |
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とおしい [副] [ 訳 ] いつも [用例] ・暑ウてん、寒ウてん とおしい帽子を被っちょるが、もしかしたら禿げ隠しン為じゃあなかろうかなア ・とおしい本を読んじょって飽かんかえ? [解説] ・暑い時も寒い時も年から年中帽子を被っているが ひょっとしたら禿げているのを隠すためではない でしょうかねえ ・いつも本ばかり読んでいて飽きませんか? |
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とおのき [副] [ 訳 ] 距離をおいて 遠くから [用例] とおのき見てん 顔はわからん [解説] 遠くから見ても、顔の(形)は判別できない |
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どく [自動 五] [ 訳 ] 避ける 場所(位置)を空ける [用例] そこはわしン席じゃあ どかんかえー [解説] その席は私の物です 空けて下さい (他の地方にも使用例あり) |
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どけえ [副] [ 訳 ] どのように 如何に [用例] そげえ くじンじょう言いよるが どけえしち貰いてえンか言うちみよ! [解説] そんなに文句ばかり言っているが、どうして欲しいのか言ってみなさい! |
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どけな [形] [ 訳 ] どんな いかに [用例] 調子が良うねえち聞いちょったけんど どけなふうかえ? [解説] 体の調子が良くないと聞いてはいましたが どんな状態ですか? |
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どげんこげん [副] [ 訳 ] どうもこうも どうにも [用例] 今年ン巨人打線にゃあ 強すぎちから どげんこげん なりゃあせん [解説] 今年の巨人打線はあまりにも強力で、(相手は)どうにもこうにもならない |
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どしてン [副] [ 訳 ] どうしても [用例] ワールドカップん切符は、メールしようが、電話しようがどしてン手に入らん [解説] ワールドカップの切符は、メールで申し込んでも電話でやってみてもどうしても購入できない |
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とっと とんと [副] [ 訳 ] まるで [用例] ・アメリカ影響じ、株はとっとつまらん ・ニューハーフちゃあ ありゃ とんと女でエ [解説] ・アメリ力の不況で、株相場はまるで駄目です ・ニューハーフと言う人はまるで女性ですよ |
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どっとん [副] [ 訳 ] どんどん [用例] ここじゃあと思うたら どっとん押さにゃあ [解説] ここぞと感じたら、どんどん押さなきゃあ |
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とぼら(とぼらとぼら) [形動] [ 訳 ] 間を置いて ぽつんと 途切れ途切れに [用例] もう ぼうじよンのじゃろうか とぼらとぼらにしか 覚えちょらん [解説] もう呆け始めたのだろうか、とぎれとぎれにしか思い出せない |
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どん口 [形動] [ 訳 ] どんな口を持った人 [用例] 散々世話掛けちょってから!どん口がそげな横道言いよんのかっ! [解説] 散々迷惑を掛けた者が、いったいどんな気持ちで考え、了見でそんな横着が言えるのかっ! |
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どんな [形動] [ 訳 ] 下手な 不器用な 無調法な [用例] ゴロも捕れんどんな奴を、なしサードにしたんか [解説] ゴロも捕れない下手な人を、どうしてサードにしたのか |
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○○なアー ○○なえ [終詞] [ 訳 ] ○○ですねえ ○○と思いませんか? [用例] ・いい計画じゃあなア ・いい計画じゃあなえ [解説] ・好い計画ですねえ ・好い計画と思いませんか? (なア と なえには微妙な違いがあり注意を要する ・なア・・・その場の人への呼びかけ的な意味合い ・なえ・・・自分の考えに意見を求める意味合いを含んでいる場合が多い。 従って、・・・なア と話し掛けられた場合は特段に返事を要しないが、・・・なえ と言われた時には自分の 意見を言わなければ相手の意見に賛意したものと見なされる。 アとえ の違いのほかに勿論アクセントも異なるので注意しておかねばとんだ聞違いを起こしかねない) |
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なおす [他動 五] [ 訳 ] 片付ける しまう 格納する [用例] ・出した物は、元ンとおり、なおしちょけ ・雛人形は節句が終うたら、早ヨーなおさにゃあ 嫁にいきそこなうちゅうぞ [解説] ・取り出した物は元の通りに片付けなさい ・雛飾りは節句が終わったら直ぐにしまわないと婚期が遅れると言われているよ |
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なし [副] [ 訳 ] なぜ どうして [用例] なし日が照っちょんのに雨がふるんかえー 又は 日が照っちょんのに雨が降る なしかえー [解説] どうして日照りなのに雨が降るのでしょうねえ 日照りなのに雨が降る どうしてでしょう |
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なまかた [副] [ 訳 ] 少々 ある程度 [用例] なまかたできたぐれぇじ すぐよこうてはいけん [解説] 少々出きたくらいですぐに休んでは駄目だよ |
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なんかくる [他動 下二] [ 訳 ] 投げつける [用例] あンチンパンジーは自分の糞をなんかくる癖があるけん、気を付けちょくれ [解説] あのチンパンジーは自分の糞をお客さんに向かって投げつける癖があるので気を付けて |
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なんしい [副] [ 訳 ] 何をしに 何の為に [用例] もうとうに会議は終わっちしもうたでえ なんしい来たんじゃろうか [解説] 会議はもうとっくに終わってしまったよ (今ごろ)何をしに来たのでしょうか |
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にげえ [形] [ 訳 ] 苦い [用例] 胃薬は皆 にげえなえ [解説] 胃薬はどれも皆苦いですねえ |
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ぬきい [形] [ 訳 ] 暖かい [用例] 猫はぬきい所をよう知っちょる [解説] 猫は暖かい場所を良く知っている |
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ぬたくる [他動 五] [ 訳 ] 塗りまわす 塗る [用例] 歌舞伎ン役者は、なしあげえ白粉をぬたくるんじゃろうかなあ [解説] 歌舞伎役者はどうしてあんなに白粉を塗り回すのでしょうかねえ |
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ぬりい [形] [ 訳 ] のろい にぶい ぬるい [用例] ・ぬりいタクシーに乗ると苛々するなえ ・ぬりい湯にゃあ 入ったごとねえ [解説] ・ノロノロ走るタクシーに乗ると苛々(いらいら)しますねぇ ・ぬるい温度では入浴した気がしない |
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ねえ [助動] [ 訳 ] ない [用例] うちん店にゃあ ねえもんは ねえ [解説] うちの店には置いてない物は無い |
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ねき [ 訳 ] 側 付近 [用例] 土手ン柳ン木のねきに幽霊が出るらしいでぇ [解説] 土手の柳の木の辺りに幽霊が出るらしいよ |
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ねぶる [他動 五] [ 訳 ] 舐める [用例] 綿菓子をねぶっち見ない。解けち行くから [解説] 綿菓子を舐めてご覧 解けていってしまうから (他の地方にも使用例あり) |
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ねべえ [形] [ 訳 ] しつこい 煮えきらない [用例] 蛇はねべえ根性をしちょるからいびしい [解説] 蛇は執念深い質(たち)なので 気持ちが悪い |
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のおなる のおならかす [他動 五] [ 訳 ] なくなる なくす [用例] ・ここン所に置いちょったアメ玉がのおなった ・酒に酔うて 時計を のおならかした [解説] ・此所に置いていたアメ玉がなくなった ・酒に酔って時計をなくしてしまった |
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のく(どく) [自動 五] [ 訳 ] 退く 去る 引き下がる [用例] 背の高ケーあん人がのけば、よお見ゆるんじゃあ [解説] 背の高いあの人が引き下がると(いなくなると)良く見えるようになるのです (他の地方にも使用例あり) |
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のさる [自動 五] [ 訳 ] 天から授かる [用例] あン家はのさっちょるんじゃろうなあ 何ンでンかンでンいいことずくめじゃあ [解説] あの家は幸運の巡り合わせが好いのでしょうね、何をやっても成功する (のさる・・・目に見えない何物かの後押しがあったり星周りが良かったりして好事が続く因を言う) |
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はいつくばる [自動 五] [ 訳 ] 屈み込んでしまう [用例] トルコとン試合じゃあ、はなんうちは元気良かったサポーターも、負けちからはいつくばっちしもうた [解説] トルコとの試合(ワールドカップ)で、初め元気の良かったサポーター達も、負けが決まると屈み込ん でしまった |
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はじかいい [形] [ 訳 ] チクチクと痛痒い [用例] 背中ン汗に稲埃がひっついて はじかいい [解説] (農作業で)汗のかいた背中に、稲の埃がくっついて、チクチクする |
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はな(ン) [形動] [ 訳 ] はじめの とっかかりは [用例] はなンうちゃあぬりいでも、そんうちどっとんやらんと、かきあわんでえ [解説] 始めのうちはゆっくりやっていてもそのうちどんどんやらねば時間に間に合わないですよ |
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はぶたをかやす [自動 五] [ 訳 ] 癇癪を起こす [用例] なんぼ はぶたをかやしてン つまらんでえ [解説] いくら癇癪を起こしても駄目だよ(効果はない) |
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ひこずる [自動 五] [ 訳 ] (地面に置いたものを)引っ張る [用例] そげエひこずりまわすと埃が立つじゃろうが!抱えちから行かんか! [解説] そんなに地面において引っ張りまわすと埃がするではないか!抱えて行けっ! |
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ひじい [形] [ 訳 ] 酷い きつい [用例] よんべは宴会が重なっちしもうち、ひじい目におうたでぇ [解説] 昨夜は宴会が重なって、きつい思いをしました |
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ひだりい [形動] [ 訳 ] お腹が空く [用例] アウト、インを通しで廻るちゃあひだりいのお [解説] アウト、インコースを続けて廻るとはお腹の空くことですなあ |
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びってえ [形動] [ 訳 ] 不潔 無作法 [用例] 二日も湯に入らんちゃあ びってえ奴っちゃのお [解説] 二日もお風呂に入らないとは不潔な人ですねえ |
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ひどる [自動 五] [ 訳 ] さがる 退く [用例] ・子供は危ねえけん ひどっちょけっ! ・やんがて御神興さんが通るけん もうちっとひどっちょくれ [解説] ・子供は危ないから、下がっておけ! ・間もなく御神興渡御がありますので もう少し下がって下さい |
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ひる [自動 五] [ 訳 ] 放(た)れる [用例] エレべーターん中じ、屁をひった人(し)がおってほうら臭かったですよ [解説] エレべーターの中で、おならをした人がいて本当に臭かったですよ |
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ひろつく [自動 五] [ 訳 ] (みっともなく)欲しがる [用例] もうすぐ時分時じゃあ そげえひろつくな [解説] もうすぐ食事の時間だよ そんなに欲しがるな |
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ひろひろ [副] [ 訳 ] (物欲し気に)ウロウロと [用例] なんぼ今日がバレンタインデーでンひろひろすんな! [解説] いくら今日がバレンタインデーとはいっても物欲しげにウロウロするな! |
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ひっ○○ ひン○○ [接頭] [解説] 動作を強調する場合の接頭語 ・ひったまがる・・・驚く ・ひっくりこけた・・・転んだ ・ひン剥く・・・剥く |
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ふう [ 訳 ] 姿・格好 状態 [用例] 頭アだんだら模様に染めちょるあん人(し)ン ふうを見ない!めんどしいちゃあありやせん [解説] 頭を格子模様に染めたあの人の格好を見てご覧なさい!恥ずかしいかぎりです |
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ふれる [他動 下一] [ 訳 ] 知らせる 連絡する [用例] 甲さんにゃあ なーにも話せんでェー じきに隣近所にふれまわっしまうからなァー [解説] 甲さんには何にも話せませんよ 直ぐに近所の人に言って廻るのですから (ふれ[名詞] →報せ 案内) |
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へのつっぱり [解説] 役に立たない事の喩え |
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ほうかえ [助動] [ 訳 ] そうですか [用例] 「晩酌にゃあ 焼酎が一番じゃあ」 「ほうかえ あんたは そげなもンは飲まんのかと思うちょったがなア」 [解説] 「晩酌で飲むのは 焼酎が一番良い」 「そうですか わたしはまた貴方はそんな物は飲まないのかと思っていましたが」 |
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ぼうずる ぼくる [自動 上二] [ 訳 ] 呆(ぼ)ける [用例] Aさんな 人ン顔見りゃ違ごう人(し)ん名を呼ぶが もうぼうじちょんのじゃろうか [解説] Aさんは私の顔を見るといつも違った人の名を呼ぶが、もう呆けがきているのだろうか |
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ほけ(ほけエ) [ 訳 ] (家の)外 往来 [用例] 兄弟喧嘩をすんなら ほけぇ出チしよっ! [解説] 兄弟喧嘩をするのなら、外に出てやれっ! |
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ほぐ [他動 五] [ 訳 ] 穴を空ける 穿つ [用例] そげえ顔ンじょうまっぽし見ちょんと、顔がほぐるがえ [解説] そんなにじっと顔を見入っていると、顔に穴が空きますよ |
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ほたくる [他動 五] [ 訳 ] ほおり投げる(ほおり捨てる) [用例] あん人(し)が腹を立てちから 何でンかんでン ほたくっち歩くんで [解説] あの人が腹を立てた時には何でもかでもほおり出して歩き回るのですよ |
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ほたる [他動 五] [ 訳 ] 捨てる 放棄する [用例] 整理ン極意はいらんもんは ほたるこっちゃあ [解説] 整理の極意は不用な物を捨てる事でしょう |
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ほとびる [自動 五] [ 訳 ] ふやける [用例] 注いじもろうた 団子汁は早ヨー喰わんと 汁をすっちしもうち ほとびっしまうが [解説] よそおって貰った団子汁は、早く食べないと緬が汁を吸ってしまって、ふやけてしまうよ |
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ほめく [自動 五] [ 訳 ] 上気がする [用例] 湯の上がり立ちは体ンほめきが止まらん [解説] 風呂から上がってすぐは体の上気が止まらない |
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ほんなら ふんなら [接] [ 訳 ] それなら [用例] 5番じゃあ大きいかえ? ほ(ふ)んなら私ャアー6番にしちょこうかなあ [解説] 5番でオーバーですか? それなら私は6番にしておきましょう |
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まぜくる [他動 五] [ 訳 ] かき回す 混ぜる [用例] まぜくる者ンの所為で会はすったりじゃった [解説] 引っ掻き回す人の所為で会は散々でした |
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まっぽし [副] [ 訳 ] まっすぐに あからさまに [用例] カーテンを引いちょかんと外から家(や)ン内がまっぽしじゃあ (まっぽし見ゆるぞ) [解説] カーテンを引いておかないと、外から家の中が丸見えだぞ |
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まてぇ [形動] [ 訳 ] のろまな のんびりした [用例] そげなまてぇ歩きじゃあ かきあわん [解説] そんなのんびりした歩き方では 時間に間に合わない |
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まどろしい [形] [ 訳 ] もどかしい てぬるい [用例] こう目が遠ぉーなっちゃあ釣り針を結ぶンでンまどろしゅうてたまらんがなア [解説] こう目が遠くなってしまっては、釣り針を結ぶのももどかしく苛々しますよ |
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みよっ! みよそお! みてみい! [感] [ 訳 ] そーれご覧 それ見た事か! [用例] みよそお! 人ン言う事を聞かんけん罰があたったンじゃあ [解説] それみたことか 人の言う事を聞かないから罰が当たったのです (人(主として子供)がしくじったり、失敗した時に用いる 呼び掛けの慣用語) |
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むげねえ [形] [ 訳 ] かわいそうな [用例] 「一杯ン掛け蕎麦」はほーらむげねえ話しじゃったけんど、ありゃあ作り話ちゅうじゃあねえかえ 泣いた分だけ損したでえ [解説] 「一杯の掛け蕎麦」は大層かわいそうな話しでしたが、あれは事実ではないそうですねえ 本を読んで涙を流して損をしたような気分です |
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むどがる [他動 五] [ 訳 ] 可愛がる [用例] 猫はなんぼむどがってんひとっつんなつかん [解説] 猫はいくら可愛がっても全然なつかない |
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むりこしゃりこ [副] [ 訳 ] 無理矢理 [用例] 満員電車にむりこしゃりこ詰め込まれっしもうた [解説] 満員電車に無理矢理詰め込まれてしまった |
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めいっぱい [形動] [ 訳 ] 可能な限り 力一杯 [用例] ワールドカップじゃあベスト十六ちゅうが 今ン日本にゃあ目一杯ちゅうとこじゃろうで [解説] ワールドカップで日本はベスト十六までいったが、今の実力ではこれが精一杯でしょうね |
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めぇざしい [形] [ 訳 ] 大層立派な 素晴らしい [用例] 朝青龍は小せぇがめぇざし強(つい)ぃー奴じゃあ [解説] 朝昔龍は体は小さいが本当に強い力士だ |
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めんどしい [形] [ 訳 ] 恥かしい [用例] ドラゴン賞を取っちゃろろう思うちくり目一杯振ったら空振りでエ!ほうらめんどしかったでぇ [解説] ドラゴンホールで賞を取ろうとして力一杯クラブを振ったら空振り!本当に恥ずかしい思いでしたよ |
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もがう [他動 五] [ 訳 ] さからう [用例] 年寄りにもがう者ンがあるかっつ! [解説] 年配者に逆らう者はいないぞっつ! |
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もてん [形] [ 訳 ] やりきれない たまらない [用例] 先生に酒を止められっしもうて もてんがなあ [解説] 先生に酒を止められて たまりませんなあ |
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やおねえ [形] [ 訳 ] きつい むつかしい [用例] 何ンぼ好きちゅうてン夏ンゴルフはやおねえ [解説] いくら好きでも真夏のゴルフはきついですね |
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やっしゃきり [ 訳 ] 啖呵をきる者 [用例] 車内じしゃあしい やっしゃきりを若ケー人(し)がつまみだしちくれた [解説] 電車内のうるさい、啖呵をきる者を若いひとがつまみだしてくれた |
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やんがち [副] [ 訳 ] やがて ほどなく [用例] ちっとんづつでンやりよりゃあ やんがち終いになるじゃろう [解説] 少しづつでもやっておけば、そのうち御終いになるでしょう |
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ゆづる [他動 下二] [ 訳 ] 茹でる (茹る) [用例] ・地獄蒸ちゃあ、温泉の蒸気で魚やら、野菜をゆづる料理法を言うらしいで ・そげエ長ゲーこと 湯につかっちょるとゆだっちしまうぞ [解説] ・(別府温泉名物の)地獄蒸とは、温泉蒸気で魚や野菜を茹でる料理法を言うらしい ・そんなに長いこと温泉に入っていると今に茹ったようになり、のぼせますよ |
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ゆりい [形] [ 訳 ] ゆるい 柔らかい [用例] ・ベルトがゆりいじ ズボンが脱げっしもうた ・ちぃーとゆりいが 腹具合でん悪りいンじゃろう [解説] ・ベルトが緩るいので、ズボンが落ちてしまった ・(便が)ちょっと柔らかいが、腹の具合が悪いんでしょう |
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よいっ よおーい [ 訳 ] おいっ 皆さあーん [用例] ・よいっ! どげエしちょるンかやあ ・よおーい 元気にしちょるかー [解説] ・おいっ!どうしていますか ・皆さあーん 元気にしてますかあー |
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よこう [自動 五] [ 訳 ] やすむ (よこい・・・休み 休日) [用例] よこいン時でン、朝からダラーとよこうちょったら、鯔(トド)ンごとなっしまうで [解説] いくら休みとはいえ、朝っぱらからダラーっとしていたら、鯔(トド)のようになってしまいますよ |
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よだきい [形] [ 訳 ] おっくうで気のりがしない [用例] ・あんおじいおいさんのとこへ使いにゆくのはよだきいなあ ・よだきい人(し)ンじょうが集まっち 何ンをやらかす気じゃろうか? [解説] ・あの怖い小父さんの家に御使いにゆくのはどうも気乗りがしないよ ・やる気のない人ばかりが集まって、いったい何を始めようとしているのだろうか |
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よだつ [自動 五] [ 訳 ] 思い立つ [用例] 折角よだった事じゃあ 終いまでやらにゃあ [解説] 折角に思い立った事だから最後までやらねば |
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○○わい [助動] [ 訳 ] ・・・だ ・・・だろう [用例] A氏もやんがち 来るわい [解説] Aさんもやがて来るでしょう |
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わきゃがる [自動 五] [ 訳 ] ふざける 増長する [用例] いい年をしち わきゃがるなっ! [解説] いいとしをして ふざけすぎるなよ! |
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わやく [ 訳 ] いたずら 悪ふざけ [用例] わるがねンじょうが わやくンじょうして! [解説] 悪戯こぞうめっ! わるさばっかりしよって (わるがね・・・悪餓鬼 いたずら小僧) |
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○○(名詞)ン [助] [ 訳 ] ○○の [用例] 山ン中→山の中 腹ン立つ→腹の立つ |
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○○(動詞)ン [助動] [ 訳 ] ○○ではない [用例] 食べン→食べない 書かン→書かない |
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